免疫力の約七割を司ると言われる「腸内環境」と、私たちが暮らす「住環境」は、実は密接にリンクしています。近年の研究では、住んでいる部屋に存在する微生物の多様性が、住人の腸内細菌叢(フローラ)に影響を与えることが分かっています。ゴミ屋敷のような環境では、一部の悪玉菌やカビが異常に増殖しており、多様性が著しく失われています。このような環境で呼吸をし、食事をすることで、私たちは知らず知らずのうちに有害な菌を体内に取り込み続け、これが腸内のバランスを破壊します。ゴミ屋敷の住人が下痢や便秘を繰り返したり、腹部の膨満感を訴えたりするのは、住環境の汚れが「腸の汚れ」に直結し、結果として免疫力の低下を招いている典型的なサインです。不衛生な部屋で食べ物を放置すれば、そこに繁殖した食中毒菌や腐敗菌が口腔内から侵入し、腸内の善玉菌を駆逐してしまいます。腸は最大の免疫器官であり、ここが弱まれば、たとえ高価なサプリメントを飲んだとしても免疫力は上がりません。掃除をして部屋を清潔に保つことは、腸という「内なる環境」を守るための外堀を埋める作業です。実際にゴミ屋敷を片付け、衛生的な生活に戻った人々は、食生活も自然と改善される傾向にあります。清潔なキッチンで料理をし、整ったテーブルで食事をすることは、咀嚼(そしゃく)を促し、消化液の分泌を正常化させ、結果として腸内フローラを豊かにします。掃除後の空間で質の良い発酵食品や野菜を摂取し始めれば、腸内の善玉菌は再び勢力を盛り返し、免疫細胞を教育し、全身の防御力を高めてくれます。つまり、ゴミ屋敷を脱出することは、あなたの腸内細菌たちに「平和な居住地」を与えることでもあるのです。部屋が綺麗になり、腸が綺麗になれば、免疫力は勝手に上がっていきます。掃除機をかけるという行為は、実はあなたの腸内細菌を応援し、免疫という名の盾を磨き上げる行為でもあるのです。内と外、両方の環境を整えることで、あなたは不屈の免疫力を手に入れることができるはずです。
腸内フローラとゴミ屋敷の関係!免疫の鍵を握る内なる環境